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「メンズでも持てますか?」
ブランド立ち上げ以来、こう聞かれることは多い。
1回の販売会で会期中に1人には言われていたかもしれない。
バッグを作る上で「女性に持って欲しい」と思って作ったことはほとんどない。
基本的に自分が作りたい、持ちたいバッグを考えることが多い。
僕は男なので、むしろ男に向けて作っていることになるのかもしれない。
だけど実際、リリースしたバッグたち購入するのは7割〜8割女性で2〜3割男性になっている。
それは僕自身に向けて作っているものを、それぞれ気に入ってくれた人がいて、それが結果的にその割合になっているだけである。
なので女性向けのバッグとかいう話にはきっとならない。
しかし今思うと、その表面的な割合に合わせていたのか、ブランド立ち上げ以来ずっと着画モデルは女性ばかりで撮ってきた。
最初に書いた質問が生まれるのはこちら側のそういった見せ方にも問題があるとは前から感じていた。
ただ、こういった小規模なブランドでモデルを2人準備して撮影するというのはなかなか重い腰が上がらない。
今回はその腰を持ち上げてやっとメンズ着画の撮影をした。
といってもモデルを探してくるほどの腰は上がらず、今回着画モデルを担当したのは僕自身だった。
オンラインストアではすでに定番作品の商品ページにメンズ着画写真を追加してあるので参考にしてもらいたい。
僕の望みは性別関係なく自分が持ちたいと思ったものを持ってもらうことだ。
性別関係なく持ってもらうために、こうやって女性と男性の2パターンで着画撮影をするのが一番正しいのかと聞かれると、それは必ずしも真ではない。
今もそのあたりは自問している。
とにかく、女性だけの写真を載せることによって「欲しい、使いたい」と思ってくれている男性の障壁になることは避けたいと今回は考えた。
逆に中性的なモデルにお願いし、その着画写真だけにすることも多様性から離れるだろう。
結局それは1パターンの具体例に過ぎないのだから。
なので着用写真をなくすことが最も多様性に近づけるのかもしれない。
しかしそれではサイズ感や使用感が分からなくなるので情報量に欠けてしまう。
着画は具体的なイメージを付加させる。それに多様性を持たせることは難しい。
うちが着画の画角を首から下のみにしているのは年齢の多様性を生み出していると考えている。
多様性を持たせるということは具体性を減らすということなのかもしれない。
反対に具体性を増やし続けることで多様性を持たせることもできる。
後者はなかなかに大変だ
なぜなら欧米の方が今のうちのHPを見たら
「欧米人でも持てますか?」
と今度は聞くのかもしれないのだから。
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KENTO HASHIGUCHI
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