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#004 おでんとものづくり | KENTO HASHIGUCHI

更新日:2021年10月28日

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近頃の夜はすっかり涼しくなったので久しぶりにおでんを作ることにした。

おでん作りはものづくりと似ている。

工程が多く、同時並行に色んなことが進み、繊細さも求められる。

おでんのクオリティは下ごしらえにかかっている。

手をぬけばそれなりのクオリティに仕上がるようになっていて、そこもものづくりに似ている。

大根一つとっても、十字の切れ込みが入れてあるか、面取りはしてあるか、下茹では適切か、などいくつもの手間ポイントがあり、その何項目チェック入れられるかが完成度に直結する。

こんにゃくは僕が一番好きなおでんの具材なのだけど、これもなかなか手間だ。

こんにゃくはそのまま入れると全てがこんにゃく臭くなる。

それを防ぐためには、まず塩もみをして放置、水が出たら洗い落とし、今度は下茹でをする。

練り物などはざるに並べ、沸かしたお湯をかけて表面の油を落とすことによって出汁の味がぼやけるのを防ぐ。

これらの工程を一つずつこなすのはとても不効率なので、同時並行に進める。

ただし前述したので分かってもらえるように、おでんの下処理にはやたらと沸かしたお湯が必要になる。

おまけに出汁をとる作業も同時並行で行う必要がある。

これらの作業達をいかに効率よく進め、順序立てて行動する様子はあまりにもリアルなものづくりの現場に似ている。

これが普段やってるバッグの制作ならかなりの神経ものだけど、おでんに関してはそのデモプレイのようなゲーム感覚でできる。

うまくいったら作りながら飲むビールは旨いし、うまくいかなくても面白がれる。

実際にはこんな感じだ。

まずは買い出しに行く前に鍋に水を入れ昆布をつけておく。

買い出しが終わると鍋に火を入れ、別でお湯を沸かし始めて、その間に大根の下処理を始める。

第一弾のお湯が沸いたら、練り物にお湯をかける。

大根の面取りまで終わってたら水から茹で始める。まだならまた別のもののためにお湯を沸かす。

出しは沸騰直前で昆布を取り出して、沸騰したら鰹節を入れ、火を止めて少し待つ。

そろそろ大根の手が空いたら今度はこんにゃくを塩もみして下ごしらえを開始する。

あ、卵茹でるの忘れてた、、、

みたいな感じで

おでんの好きなところは味が繊細なところもある。

和食は引き算とはよく言ったもので、旨いおでんは余計な味つけはされていない。

練り物の油すら侵入の余地を与えない。

そのために増える工程は喜んで受け入れる。

ものづくりの手本として見習いたい。

ものづくりも料理もシンプルで奥深いものが好きだ。

他に作るのが好きな料理はポークステーキやペペロンチーノ。

ポークステーキはほぼ焼くだけだけど、その火加減や具合がかなり奥深い。

ニンニクを焦がさないようにするのはもちろん、弱火で火入れをする場合は真温の気配りも難しい

ペペロンチーノの原材料はパスタ、ニンニク、オリーブオイル、鷹の爪、塩と言った全ていつでも家にあ流ものかつ、保存の聞く食材のみで作ることができる究極のシンプルさ

ペペロンチーノの乳化作業と茹で加減、塩加減は正直一生作り続けたとしてもどこまでも深められるものだと思う。

余計なものがないものというのは底知れぬ奥深さがある。


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